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『ハンセン病問題を通してみる「排除・隔離」の歴史』人権問題講演会 実施報告(実施日2025.9.29)

投稿日時: 2025年10月02日

ハンセン病市民学会事務局次長の原田惠子さんを講師にお迎えし、ハンセン病問題についての講演会を行いました。映像資料やレジュメを用いて丁寧にお話しいただき、参加者のみなさんも熱心に聴いておられました。

ハンセン病問題とは、ハンセン病にかかった人たちに対して国が隔離政策をしたことで生じた問題です。ハンセン病患者やその家族などが社会生活全般にわたり本来受けられた様々な権利を奪われ、今も「人生被害」を受け続けていることが重大な問題点だといえます。

なぜ隔離政策が行われたのか、隔離されて療養所へ入所した人たちやその家族がどのような扱いを受けてきたのか。講演を聴くまで知らなかったことばかりで、目を背けたくなるような出来事もたくさんあったということを知ることができました。長年にわたり多大な苦痛を抱えながらも、世間からの偏見差別の目を恐れてその苦しみを誰にも語れずに生きてきた人たちが多く存在します。そういった問題を他人事ではなく自分事として考えることが大切です。

私たちは新型コロナウイルスの流行を経験しましたが、その中で患者やその家族へいわれのない偏見差別の目が向けられたことは記憶に新しいと思います。ハンセン病での強制隔離政策の過ちに何を学んだのでしょうか。患者の名誉や人権を尊重しながらの治療・医療とともに共生の社会をつくっていくことが重要であると最後に強く語られ、講演会は終了しました。

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