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人権啓発講演会実施報告(開催日2025.5.26)

投稿日時: 2025年05月28日

「部落差別解消推進法を学ぶ」

講師:奥田 均さん

近畿大学名誉教授の奥田均さんをお招きして、人権啓発講演会を行いました。

 2016年に制定・施行された部落差別解消推進法は、現在でも部落差別が存在すること、部落差別は許されないものであること、差別の解消を推進し部落差別のない社会を実現しなければならないこと、差別解消にあたり国や地方公共団体が有する責務を明記した法律です。この法律は今までの被差別者への支援対策とは異なり、差別をしている加差別側へ変革を促し、社会全体を変えて差別解消を実現することを目的としている点でも画期的であるといえます。

 被差別当事者対策として発展してきた日本の人権政策は、確かに被差別当事者にとって重要な柱であり、差別の実態の「改善」にはなりましたが、「解消」には至りませんでした。差別を根本的に解消するためには、被差別側を変えるのではなく加差別側を変えていく必要がある。社会問題として差別をとらえ、国や地方公共団体を含めた社会全体が加差別の現実を変革するために学び、取り組んでいくことが重要であると奥田先生は強く訴えておられました。

 講演会を通して、私たち一人ひとりが差別は現存することを知り、改善でなはく解消しなければならない問題であると理解し、お互いが平等で認めていくことができる社会にしていくことの重要性を強く感じました。

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